本論文は,サービス・ロジックとインタフェースの分離によるユーザ嗜好モダリティのためのシステム・アーキテクチャを提案する.近年,本の購入といったウェブ・サービスや,外出先から操作できるビデオ,炊飯器といった情報家電が用いられている.多くのこれらのインタフェースは,ユーザ特性,すなわちユーザの身体的特徴や好み,利用のコンテクストにかかわらず,GUIである.このモダリティの問題を扱ういくつかの解決策がある.その中のいくつかは,マルチモーダルなインタフェース開発のためのツールである.しかしながら,ユーザ特性を推測するのは困難である.我々のシステムの目的は,ユーザがサービスを自らが持つインタフェースによって,状況に応じて利用できる環境の提供である.インタフェースは従来のサービスから切り離され,オン・デマンドで接続される.インタフェースの記述はマルチモーダルなインタフェースを生成するために,高度に抽象化されていなくてはならない.そこで,我々は抽象インタラクション記述言語(AIDL)という言語を開発した.インタフェースの記述から実際に操作するインタフェースを生成するために,システムは知的情報技術を用いて,ユーザ特性とインタフェース生成システムの能力との整合性を解決する.
交通機関のチケット予約,書籍の通信販売といったサービスが広く利用されるようになってきた.しかし,提供されるインタフェースがGUIのみであったり,同じGUIであっても操作方法がそれぞれ異なるという不便な状況がしばしば見受けられるようになってきた.
ユーザの希望するインタフェースを一番良く知っているのはユーザである.この考えと上で述べた現状を踏まえ,本研究の趣旨は最も自分に適したインタフェースを,サービスの提供者ではなく,ユーザ自身が用意できるようにすることである.
本研究ではインタフェースの記述を抽象化し,さまざまな形態のインタフェースをいかに統合して記述し生成するか,またサービスからインタフェースをどのように分離し,両者を連携させるかを中心に研究開発を進めている.
本稿では,このようなシステムの概要について述べる.
今日,交通機関のチケット予約,書籍の通信販売といったサービスが広く利用されるようになり,また外出先から操作可能な情報家電製品などが登場してきた.しかし現状のアプリケーション(サービス)には,それぞれ別々の操作方法を習得する必要があったり,様々な使用環境に対しGUIしか提供されていないという問題がある.
ところがアプリケーションごとにインタフェースを実装する従来の方式では,すべての操作方法を統一したり,アプリケーションの提供者が複数のインタフェースを用意することは困難である.従来研究として,インタフェース記述言語UIMLや,GUIを文字情報に変換する研究があるが,問題解決には至っていない.
そこで本研究では,複数のアプリケーションでユーザが好みのインタフェースを統一して使え,また状況に応じて様々なインタフェースに取り替えられるようにすることを目的とした,新しいアプリケーション・システムを提案し,その実装例を示す.
今日,交通機関の時刻案内やチケット予約,書籍やCDの通信販売といったサービスが広く利用されるようになり,また外出先から操作可能なビデオや炊飯器などの情報家電製品が登場してきた.しかし現状のアプリケーション(サービス)には,それぞれ別々の操作方法を習得する必要があったり,ユーザの様々な使用環境に対しGUIしか提供されていないという問題がある.
ところがアプリケーションごとにインタフェースを実装する現状の方式では,問題解決のためにすべての操作方法を統一することは現実的ではなく,アプリケーションの提供者が複数のインタフェースを用意することもコストの面から困難である.従来研究として,似た形態のインタフェースの記述統一を目的としたインタフェース記述言語UIMLや,GUIインタフェースを文字情報に変換する研究があるが,問題解決には至っていない.
そこで本研究では,複数のアプリケーションでユーザが好みのインタフェースを統一して使え,また状況に応じて様々なインタフェースに取り替えられるようにすることを目的として,提示選択インタラクション・モデルとインタフェース・クライアント―ロジック・サーバ関係という手法を含む新しいアプリケーション・システムを提案する.またそれぞれについて手段としてインタラクション記述言語と木構造同期プロトコルの2つについても合わせて提案し,その実装例を示す.
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