配色(色の組み合わせ)は,様々な印刷物やウェブ・ページなどにおいて広く用いられており,アート・デザインとしての役割と媒体としての役割を持つ.したがって,これらの両方の役割を踏まえた配色を設計することはデザイナーにとっての課題となるが,ここで色覚特性への非依存性を考慮しようとした場合,色覚特性によっては特定の色の組み合わせの弁別が難しくなり,配色の意図する情報が伝わりにくくなることがあるため,設計はさらに困難となる.本稿では,この問題を扱うために著者らがこれまで提案してきた定式化手法を,PCCS(日本色研配色体系)を用いることによって拡張し,自動配色調整ツールとしての実装を示す.
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There are many methods for analyzing heavyweight and composited numeric data corresponding to various statistical matrix and types of data. Conventionally, for representation of these analytical results, charts and their extensions by three-dimensional view, animation, and interactivity are used. As one of the representations, we aim at sonification of analytical results, especially representation as music, for stimulating perceiving the difference of the target data. In this paper, we report software that generates drum play from arbitrary numeric data.
The material identification is a pressing requirement for the sensitive security applications. Dual-energy X-ray computer tomography (DXCT) has been investigated for material identification in the medical and security fields. It requires two tomographic images at sufficiently different energies. To discriminate dangerous materials of light elements such as plastic bombs in luggage, it is needed to measure accurately with several tens of kilo electron volts where such materials exhibit significant spectral differences. However, CT images in that energy region often include artifacts from beam hardening. To reduce these artifacts, a novel reconstruction method has been investigated. It is an extension of the Al-gebraic Reconstruction Technique and Total Variation (ART-TV) method that reduces the artifacts in a lower-energy CT image by referencing it to an image obtained at higher energy. The CT image of a titanium sample was recon-structed using this method in order to demonstrate the artifact reduction capability.
X線CT撮像は検査対象の内部の情報を得られるため多くの分野において応用されている.X線のエネルギーごとの減弱の違いにより,CT画像を用いて実効原子番号および電子密度を求めるDual Energy X-ray CT(DXCT)はこれまで医療分野での応用が進められてきた.我々はセキュリティや非破壊検査の分野におけるDXCTの適用を目指し,従来型の白色X線管とフォトンカウンティング型検出器による材料識別を検討している.DXCTでは二つの異なるエネルギーにおけるCT画像の線源弱係数の差を利用して材料識別を行うため,二つのエネルギーは十分に離れている必要がある.従来型の白色X線を利用する場合,数十keV程度の低いエネルギー帯域を用いる必要があるが,このような帯域では検出器におけるカウント数と物質の透過距離との間の線形性が失われ,CT画像にアーチファクトが発生して材料識別の精度を下げる原因の一つとなっている.本研究はこの非線形性によるアーチファクトを,より高いエネルギーのCT像を参照することにより低減することを目的とする.逐次近似画像再構成法の一つであるArgebraic Reconstruction Technique(ART)- Total Variation(TV)法へ,より高いエネルギー帯域でのCT像を参照し補正するステップを組み込む方法を提案した.この方法によりチタンシリンダーのCT像を再構成し,アーチファクトが低減することを確認した.
近年,先進国では,生活習慣病に代表される慢性疾患が主要な死亡原因となっており,日常生活における健康状況の簡易モニタリングは,疾病予防と健康促進の有効な手段と成り得る.本研究では,著者らが開発してきた心電図等の自動解析および視覚化ソフトウェアに,解析した指標値の聴覚化機能を新たに追加し,長時間に及ぶデータを解析する際のユーザ・インタフェースのマルチ・モーダル化を図った.
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近年,先進国では,生活習慣病に代表される慢性疾患が主要な死亡原因となっており,日常生活における健康状況の簡易モニタリングが可能となれば,疾病予防と健康促進の有効な手段と成り得る.心疾患等の生活習慣病はストレスや食生活の変化を反映し,自律神経活動にも関連することが報告されている.一方,脈波伝播速度などの自律神経活動の評価指標は心電図と容積脈波から取得可能である.本研究では,同時計測した心電図と容積脈波の自動解析を行い,評価指標と波形の可視化を行う,自律神経活動の簡易評価ソフトウェアを開発したので報告する.